木質内装材のデザイン−デザイン表現の方法

どんなに良い材料を駆使してもデザイン的要素が欠除しますと、演出効果が半減し、むしろ嫌悪感さえ感じることがあります。
一方、平凡な材料でもデザイン次第で素晴らしい空間を演出することもできるのです。 木の性質を知り、その良さを最大限に発揮させるために、デザインには十分気を使いたいものです。

■考え方

事例
天井:エゾマツ 壁:クロス 幅木:セン 床:ナラ 手すり:ナラ集成材 パーテション:ナラランバーコア合板 机:ナラ集成材 本箱:ナラランバーコア合板(木造、戸建住宅)
室内を天井・壁・床から構成される立体的空間としてとらえ、全体的なバランスを考えて木の活用を計画しましょう。
水や火を使う場所、人の出入の激しい場所、湿気のある場所、子供が使用する場所など、部屋の状況を考慮して木質内装材を選択しましょう。
木には、保湿する機能や断熱性能、適度な吸音効果があり、適切な場所での使用、適切な施工がのぞまれます。
部屋全体の色調を考え、木の色やパターンの個性を効果的に発揮できるように使用しましょう。
木の種類や色調をひとつに統一し、まとまりのあるインテリアにする方法と、数種類の組み合わせで動的なインテリアにする方法があります。
同じ色彩でも素材の違い、例えば木材、クロス類、タイル類では、質感が全く異なります。室内インテリアでは他の素材にも配慮して、木質内装材を選択しましょう。
部屋全体に使用するのではなく、壁の一部分、手すりや幅木や腰壁等に部分的に木を使用し、室内空間を引き締める効果もあります。
時間の経過が木の色や艶、木目に表れてきます。仕上げに注意を払うとともに、メンテナンスにも気を配りましょう。

■色と空間認識

色の面積効果 色が使われる面積によって、色彩効果が異なってきます。内装では広い面積の部分には低彩度の色を、アクセントとして高彩度の色を使用するのが一般的でしょう。
色の組合せ 同系色の色、類似のトーンでまとめると、落ち着いた上品なインテリアとなります。反対のトーンや色相の組合せは、活気ある、若々しいインテリアとなります。


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