本州と違う北海道の住まい・・・道内の地震の事例から

北海道は本州との気候の違いから、建物のつくりが異なる点も多くあります。北海道の住宅被害の実例を見ると、本州の住宅とは違った建物のつくりがわかります。

北海道は地震が多い

1993年の釧路沖地震、同年の北海道南西沖地震、1994年の三陸はるか沖地震など、この数年の間で北海道周辺では大きな地震が毎年のように起こっています。

「建物」が悪いためにおきた被害―

一階が二階の重さで押しつぶされています。一階は店舗で壁が無く、柱だけとなっています。
「立地」が悪いためにおきた被害―

地盤が弱くて建物が傾き、地面には亀裂が入っています。
「手入れ」が悪いためにおきた被害―

結露や雨水の侵食によって建物の骨組みが腐食されています。

北海道と本州の住宅の違い

@屋根の重さが軽い
トタン屋根は瓦葺きの屋根に比べて軽くなります。
A窓が少なく壁が多い
保湿性を高めるため、窓が少なく、壁が多くなります。
B基礎が深い
基礎は凍結深度以下に掘り下げる必要があります。

北海道の住宅はこの三つの点から一般的に本州の住宅に比べ耐震性は高いと評価されています。
しかし、冬期間の積雪による屋根重量の増加という、北海道ならではの条件があるので安心はできません。


地震の被害を受けやすい住宅とは

このように北海道と本州の家つくりに違いは見られますが、地震で被害を受ける住宅には共通した特徴があることがわかります。
それは、大きく三つにわけることができます。
1.つなぎ目の弱さ―柱など、骨組みの接合部に補強金具がない場合
2.壁が弱い―壁の量が少ない、配置のバランスが悪い場合
3.屋根が重い場合

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